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今こそ読もう、この一冊!!250

『インド象の背中に乗って』

小手鞠るい/著  

小学館 1500円(税別)

 父のインド赴任が決まった、中2の三葉。インドのヴァーラーナシーを舞台に象と少年の死と愛を描いた絵本と著者、摩耶子さんが遺したインド滞在記に出会います。汚れ、社会の最底辺で暮らす人々、人や車でごった返す街、始めはうんざりしながらも手探りで進む旅の中で摩耶子さんは、インドの美しい闇、死後の幸せを願い、死と隣り合わせに生きる人々、様々な物語を抱いている悠久の歴史に魅せられていきます。「インドには世界がある。ほかの国になんか行く必要がない。」と語る案内人のシヴァ老人の言葉がすべてを物語っています。三つ葉が摩耶子さんの手記と長田弘の詩をガイドに、広い未知の世界を旅し、自分の心を見つめていく様子が「読む」ことの力を伝えてくれる一冊です。(笹島)