読書のアニマシオン研究会

次回の例会のご案内

2024年9月7日(土)14:00~16:00

     場所:未定

内容:ぼくらはアニマシオン探偵団実践編(太田和)

未定(名鏡)

 参加費:一般1000円 会員:500円 学生無料

お問い合わせ先 hidehikok@yahoo.co.jp 笠井

岩辺元代表による「谷川俊太郎通信2」 

今こそ読もう、この一冊!!176

『沖縄について私たちが知っておきたいこと』

高橋哲哉著 ちくまプリマー新書 

沖縄というと、青い空と輝く太陽、エメラルドグリーンの美しい海、ゆったりとした時間が流れる南国というイメージをもっているかと思います。その通りなのですが、歴史を見るとそれだけではない、私たちが知るべき沖縄の歴史や現実があると著者は強調します。沖縄は明治時代まで日本ではありませんでした。明治政府によって日本の植民地になったのです。それ以後沖縄の歴史は、戦争と軍事基地に苦しめられます。今でも辺野古新基地建設や台湾有事に揺れています。

著者は、沖縄は本土の犠牲になっている、それは構造的差別なのだと言います。本来日本全土に米軍基地があるべきなのに、国土面積0・六%の沖縄に七0%以上の米軍基地が集中しているのです。これは「犠牲のシステム」なのだと。この夏、ぜひ読んでほしい一冊です。沖縄への見方が変わります。(笠井)

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今こそ読もう、この一冊!!175

『今日もピアノ・ピアーノ』

有本綾 作  今日マチ子絵 学研出版 

小学六年生の海斗は、塾への通り道で、ストリートピアノの音に引き寄せられます。それがストリートピアノで演奏していたおじいさん、青柳さんとの出会いでした。青柳さんの孫、花音に「海斗もピアノ、弾いてみたら?」と声をかけられたことがきっかけとなり、青柳さんとのレッスンが始まります。

空手にスイミング、塾。現代の小学生と違わず、海斗もとても忙しい。それでも海斗は、自分の意志で選んだピアノだけでなく、「どれも中途半端な自分がいやなら、今が変わるチャンスなのかもしれない」と、少しずつ前進することを決意します。「ピアノ・ピアーノ」……「あわてず、ゆっくり、少しずつ」。登場する言葉通り、物語を包んだ優しさに心が温められる作品です。(名鏡)

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