読書のアニマシオン研究会

次回の例会のご案内

2024年11月2日(土)14:00~16:00

     場所:板橋区立中台小学校(3年2組)

内容:ぼくらの谷川俊太郎Part2(岩辺)

国語辞典でアニマシオン(笹島)

 参加費:一般1000円 会員:500円 学生無料

お問い合わせ先 hidehikok@yahoo.co.jp 笠井

岩辺元代表による「谷川俊太郎通信2」 

10月例会報告

 10月5日(土)10月例会を開きました。ショートアニマシオンは今回が初のアニメーター近江さん。アニマシオンはチームたまねぎ(千田さん、石井さん、大谷さん、太田和さん、廣畑さん)のみなさんでした。

■受信者としての責任~どうやって気を付けるのか、どうやって見極めるのか~

近江さんは横浜市の小学校の図書館司書です。今回は、9月に6年生向けにやったメディアに関する授業をショートアニマシオンとしてやりました。今、私たちはインターネットやスマートフォンによってさまざまな情報を得易くなっていますが、その情報の真偽について確かめることは希薄です。そこからネット上の誤情報や嘘に騙されてしまうこともあります。これを意識したアニマシオンでした。まず、「フィルターバブル」「エコーチェンバー」「アテンションエコノミー」などの重要語句を押さえていきました。次に、この夏の米が無くなったニュースを取り上げたワークショップを行いました。それぞれのグループに米がほとんどないスーパーの写真、まだ山積みされている写真何枚かと、米が不足を訴える文章、不足は解消されるであろうと書かれた文章何枚かが配られます。そして会場全体を「米不足がひどい」立場と「米不足はひどくない」立場のふたつの組に分け、グループ毎で写真を選び、文章を選びました。そして発表。これによってニュースをつくる報道機関もある意図をもってニュースを作っているということが実感できます。そして次にやったのがインタビュー体験です。2人グループになり、「犬―猫」「山―海」「水色―ピンク」をそれぞれが好みの方を選びます。例えば一人が犬であればもう一人は猫。猫を選んだ人は犬を選んだ人が猫好きになるような質問をしていくのです。何度か続けると猫に好感が持てるようになります。情報は作られるのだという体験でもあります。最後に〈ソウカナ〉で締めくくりました。〈ソ〉即断しない〈ウ〉鵜呑みにしない〈カ〉偏らない〈ナ〉中だけ見ない。ネットの世界を見ると誤情報や陰謀論まではびこっています。今こそ求められる重要で意味あるアニマシオンでした。近江さんにはぜひ第2弾を考えてほしいと思います。

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今こそ読もう、この一冊!!185

『友だちがしんどくなくなる本』

石田光規著 講談社 14〇〇円(税別)

 

 友だちが欲しいと思う一方、その友だちとのつき合いに難しさを感じる若者が多いと聞きます。著者は孤独・孤立を研究する社会学者です。友だちに関係する本を何冊も書いています。本書は、さまざまな方向から友だちについて言及しています。書いています。友だちは歴史上どのように変わってきたのか。ゲーム論を友だちづき合いに応用するとどうなるか。現代の友だちの決定的変化は何か。「人それぞれ」の問題点は何か。そして、SNSが人間関係を大きく変えてしまったことなど・・・。これを読むと友だちがしんどい理由もわかります。今の友だちづきあいで何に気を付ければいいのかもわかります。時々出てくる四コマ漫画はそのことを鋭く描いています。友だちのことで悩んでいる人は多いかと思います。ぜひ本書を手に取ってみてください。(笠井英彦)

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