読書のアニマシオン研究会

次回の例会のご案内

2021年10月2日(土)14:00~16:30

ショートアニマシオン「『ふしぎな駄菓子屋銭天堂』でアニマシオン」(渡部) 

ワークショップ「コーヒー 世界を虜にした飲み物」笠井

会場:文京男女平等センターA研修室

参加費:会員500円 一般1000円 学生無料

完全予約制ですので、メールでご連絡ください。

hidehikok@yahoo.co.jp

Twitter https://twitter.com/animationclub1

今こそ読もう、この1冊!!59

   『かずさんの手』   

     佐和みずえ  作  

     かわいちひろ 絵 

     小峰書店    出版 

     2021年7月   発売   ¥1200 

 

 みかの曾祖母ちゃんのかずさんから、初めて聞いた話。

 かずさんが21歳の時、看護師として長崎海軍病院へ、8/9長崎原爆が投下された時、怪我をした兵士や民間の人たちが、「おかあさん、おっかぁ、かあさん」と、言いながら求める手を握りしめてあげると死んでいく、人々を見送ったことを聞いた。

 初めて、戦争の話を聞いたみかは、そのかずさんの思いを受け止める。(太田和)

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今こそ読もう、この1冊!!58

ロボットが支配する世界で SF『12歳のロボット』

「人間はいないほうが、世界はずっとすばらしい」…この問いに答えられますか。

 人間の傲慢な自然破壊と止むことのない争い…に反乱を起こしたロボットたちによって支配された地球。人間は消し去られてしまった。そして、その30年後の世界。語り手の「ぼく」は、12歳のロボット。そしてその働く現場に12歳の人間の少女が現れるという設定のおもしろさ。ソーラーパネルのすえつけを仕事としているXR935は178.9㎝、電気系統の取り付けをしているSkD988は箱型で76.2㎝、運搬と取り付けをしているシーロン902は342.4㎝。この3体のロボットがセットで仕事をしている。人間の少女エマは149.8㎝。地下に避難した人間集団が流行性の病気に冒されたために、別の地下集団の薬をもらいに行く役割を担って地上に出てきた。3体のロボットがエマを助けてこれを実現させようと戦う物語。つまり、一つのテーマは、友情だ。ロボットと人間は「友だち」になれるのか。 これだけでもおもしろい。なぜ、人間は地上から消されたのか、人間とロボットの和解はできるのか、人類は滅亡から救われるのか……。気候変動やテロ・紛争、コロナ・パンデミックなど現代的な課題と密接につながっている。もう作者は「あとがき」でこう呼びかけている。

 「本は複雑な世界でどう生きていけばいいかを教えてくれる。他者に共感させてくれる。他者の目を通してものを見るのを助けてくれる。たとえ、その他者がロボットだとしても…。」パソコンなどの苦手な私には、なかなかついていけないロボットの思考回路の複雑さと用語。しかし、逆に今どきの子どもならきっとわかるに違いない。この冒険にわくわくと参加していくだろう。中学年、高学年から。 

リー・ベーコン『12歳のロボット ぼくとエマの希望の旅』大谷真由美訳(早川書房2021.5)

そうそう、前にもこの「ハヤカワ・ジュニア・ブックス」の本を紹介したときに、紹介しましたが、編集者の10代読者への呼びかけがすてきです。「どのジャンルにも、自分の『好き』を大きく育て、追いかけて、すばらしい物語を生み出してきた人たちがいます。そんな『好き』に満ちた、奥深い世界を案内します

。読んでも読んでも尽きることなく、おもしろい本が見つかる世界です。 私たちの一冊が、つぎの一冊につながり、みなさんがそれぞれの『好き』を育てていくお手伝いができたら、と願っています。」(岩辺泰吏)

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