11月特別例会「こやま峰子さんの世界」
11月9日神田のブックハウスカフェにて11月特別例会を開きました。今回は特別企画
「こやま峰子さんの世界~平和への思い~」でした。ブックハウスカフェ2階のギャラリーひふみは満杯、また、全国からオンラインで参加してくださった方が何名もいました。
この企画はこやまさんが戦後80年を記念して戦争と平和に関する2冊の絵本を手がけたこ
とからできたものです。『わたしのバラ』(汐文社)と『戦争ってなに?』(地平社)です。今回はこの絵本を書いたこやま峰子さんだけでなく、絵本に携わった画家の蟹江杏さんと藤本四郎さん、編集者の門脇大さん(汐文社)と木村亮さん(地平社)にも登壇してもらいました。
まず、二人の小学校教諭による2冊の絵本を小学校3年生、4年生に読み聞かせ、子どもた
ちの感想を発表しました。
そして、こやま峰子さんに司会者がインタビューする形で、こやまさんの戦争体験、平和
への思いを聞いていきました。親友が防空壕でB29の焼夷弾によって亡くなったこと。母
と妹と別れ辛い思いをした疎開体験。焼野原の東京に戻り、母がもらってきたバラを大切
に育てたこと。そしてそのバラのことを書いた詩を母が珍しくほめてくれたことなどをこやまさんが思を込めて語りました。次に画家の藤本四郎さんが、『戦争ってなに?』の絵を描くにあたり、写真集や当時の資料をかなり調べて細かなところまで考えて描いたことを語ってくれました。藤本さんの話
を聞いて改めて絵本を見るとそのことがよくわかります。また、『わたしのバラ』の絵を描いた蟹江杏さんは、編集者から話があり、こやまさん宅でワインを飲んでのこやまさんとの語らいが印象的で、その語りの中でこやまさんの少女時代を想像し絵を描いたとのことです。「世界の広さよりも、頭の中の方がずっと広い」という蟹江さんの言葉はさすが芸術家だと感銘を受けました。
編集者の方からは、インターネット上でこやまさんの詩を作った話を見つけ、素敵な話な
のでそれを絵本にしたいとこやまさんに持ち掛けたこと、バラを美しく描けるのは蟹江さ
んしかいないと蟹江さんのホームページにお願い文を送ったなどのエピソードが語られま
した。
こやまさんの戦争体験や平和への思い。画家さんの絵を描くことの思いや、描く際の苦労
や面白さ。編集者として絵本を企画することへの思いを聞くことができた貴重な2時間でした。絵本の素晴らしさを実感した学ぶことが多い特別例会でした。詳細は機関紙「ファンタジスタ」で報告します。(笠井)

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