
『サメのイェニー』
リーサ・ルンドマルク/作 シャルロッテ・ラメル/絵 よこのなな/訳 岩波書店
わたしはイェニー、サメなんだ。だから大きな声では話さない、本を読んだり、ひとりで泳ぎまわったりするのが大好き。クラスのみんなはタコ。先生やみんなはイェニーが話すと「大きな声で!」って叫ぶんだ。
ある日水族館「海の世界」に忍び込んだイェニーに、水槽のサメが話しかけます。「サメであることはどんなことよりもすばらしいことなんだ。」やがて、イェニーは周りの人たちにサメであることの良さを分かってもらおうと行動を始めます。その一方で周りの人たちが必要としていることにも目を向けられるようになっていくのです。
「みんなと一緒」であることが求められる世の中で、自分らしく生きていくこと、他の人たちの生き方も認めて生きていくことの大切さを教えてくれる作品です。(笹島)
コメントをお書きください