
『ルビーの一歩』
ルビー・ブリッジズ/著 千葉茂樹/訳
1960年の話です。ルビーは黒人の6歳の少女。そのルビーが通う小学校は、今まで黒人が一人も通っていませんでした。ルビーを小学校に通わせるために、保安官が往き帰りを警護することになりました。朝の通学路では、「反対!」のプラカードを持った保護者がたくさんにらんでいます。学校についてみると、クラスメートは誰一人登校していません。ルビーとたった一人の先生との二人での学習が始まりました。その間、父親は仕事をなくしました。それでもルビー、学校に通い続けました。その行動が他の黒人たちに勇気を与える一歩になったのです。この本は、このような一歩があったことを、当時の様子を紹介した写真とともに貴重な記録として残しています。小さなかわいい本ですが、中身はとても重みを持っています。(太田和)
コメントをお書きください