
『ミライチョコレート』
ザ・キャビンカンパニー作 白泉社
舞台は3024年のニッポン。人々はエイヨウダマやヘソデンキで合理的に栄養を取っています。博物館で大昔の「ほん」というものから「チョコレート」を知ったマヤ。空を飛ぶスカイ号にのって、チョコレート探しの旅に出ます。「この世界にはもうチョコレートはないのかもしれない。」とあきらめかけた時、チョコレート工場をずっと守ってきたロボットに出会います。二人はカカオからチョコレートを作り上げるのです。苦労して作ったあまくてとろけるチョコレート。合理的ではないのかもしれないけれど、生活からなくしたくはないものってたくさんある。「コスパ」「タイパ」なんて言葉が流行る時代、自分で作り出す喜びや楽しさのない未来にしないために、「チョコレート的なもの」を大切にしていきたいものです。(笹島朋美)
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