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4月例会「百科事典でアニマシオン」「国語の教科書の表紙でアニマシオン」

4月6日、本年度最初の月例会を開きました。ショートアニマシオンは平島和子さんによる「百科事典でアニマシオン」。アニマシオンは藤條学さんによる「国語の教科書の表紙で遊ぼう!」でした。

■『総合百科事典ポプラディア』

 平島さんとアニマシオンとの繋がりは2011年。前代表岩辺泰吏さんが鹿児島でやったアニマシオン講座との出会いだったといいます。その後、かごしまアニマシオン倶楽部に参加したり、宮崎でアニマシオンの研究会を開いたりしてアニマシオンの活動をしてきました。2015年に神奈川転居をきっかけに憧れの読書のアニマシオン研究会へ参加したと。平島さんのアニマシオン愛を感じました。

 ショートアニマシオンは「ダンゴムシの足をかこう」から始まり、2021年に刊行された『総合百科事典ポプラディア』を紹介。この『ポプラディア』使ってのクイズで進められました。「見出し語クイズ」①では、次の語句で『ポプラディア』に載っているものはどれか?「顔文字」「へのへのもへじ」「トトロ」「アニマシオン」など。「見出し語クイズ」②では、解説文から見出語を予想しました。また「どちらが見出し語にあるのかな?」では、〈ラッカセイ orピーナッツ〉〈だし汁orだし〉〈チューインガムor風船ガム〉が例として示されました。短い時間でしたがクイズを解く中で百科事典の面白さを体験しました。

■「表紙はすごい!」

 藤條さんのアニマシオンは、教科書で遊ぼうシリーズの表紙編ともいえるものでした。4月に新しい教科書は配られますが、その時にうってつけのアニマシオンです。今回の対象は小学校3年生。小学校3年生の国語教科書の表紙をつかって楽しいアニマシオンが展開されました。参加者は5人グループをつくります。そのグループに、小学3年生の国語教科書、ミニ額縁セット、えんぴつ・消しゴム、マス入りのB4用紙、ホワイトボードが配られました。

 まずやったのは表紙クイズ。国語教科書の表紙を見て答えるクイズです。①この乗り物の名前は?②チョウは何匹?③この教科書のテーマはなに?④この場所はどこ?⑤表紙をかいたのは誰でしょう?⑥この表紙は同じ人がかいた?⑦この表紙をかいた人と同じ作品はどれ?⑧この表紙は何で描いてある?このクイズをアニメーターが用意した表紙の絵や作者の絵などを見てホワイトボードに答えを書いていきます。ちょっと驚くような答えもあり、絵や作者に

引き込まれました。

次にやったのは「切ぬき言葉」。グループの5人の中でひとりが表紙にミニ額縁を置きます。アニメーターが言う「お題」をもとに3人がその額縁が置かれた絵を見て言葉を言っていきます。そしてひとりが鉛筆でその言葉をマス入のB4用紙に書いていきます。この役割はローテーションで回していきます。マスがいっぱいになるまで続けられました。アニメーターが示したお題は

・その絵をそこに置いた理由・目立つ色・天気・気温・聞こえる音・感じる匂い・その絵を置きたくなる場所・絵から伝わる気持ち・その絵に出てきそうなキャラクター・その絵をもつとしたらどうやって・その絵にはどんなふしぎな力がある?でした。

 マスが埋まったところでやったのが「切りぬき言葉から本の題名を作ろう」です。メモからポジティブな造語をつくり、教科書に題名をつけようというものです。これはなかなか考えさせられました。「わくわく友だち」「未知の世界へ」「新緑の森」「たんけん」という題名が発表されました。

 アニメーターは、新年度が始まり激務の中で十分考えられなかったと話していましたが、使用する道具がよく準備されており、進め方も繋がりがしっかりしていて、とても面白く取り組んだ1時間でした。教科書の表紙(表と裏)しか使いませんでしたが、絵をよく見て、そこから言葉を考えた楽しいアニマシオンでした。1年の授業の初めにやるにはとてもいいアニマシオンだと思いました。(記録 笠井英彦)