『さんかくじょうぎ』
銀の鈴社2923.12 4刷
こやま峰子さんは「読書のアニマシオン研究会(アニマシオンクラブ)」発足以来、ずっとご支援いただいている詩人だ。身近なものを題材にして、平易な言葉で、新鮮な視点から切り取って見せる。あざやかで、親しみ深く。
「 月
雲のうんだ たまご 」
これが、光村図書4年国語に収録された作品だ。 わお……⁈ という声が出そう。発想のユニークさも、すらりとした切りとり方も。
本のタイトルとなった作品は、
「 さんかくじょうぎ
おとうさんの/おこっているときの目
おそる おそる/ごめん……ね
と
まるい ひとみ/のぞけば
かがやいている/三角形の鼻
いまにも/わらいだしそうな
三角形の口 」
声に出して読むと、味わいが深くなる。
― 詩は、リズム(心地よいリズム)、リサウンド(いい響き)、リリシズム(美しい情感)、リアリズム(リアリティがあってはじめて子どもに共感してもらえる)の4Rよ。―と、くりかえし語られていた。こやまさんの詩集を読むと、そのことが腹に落ちる。 『さんかくじょうぎ』(銀の鈴社)は1983年11月初版で2023年12月4刷となった。『ぴかぴかこんぱす』(大日本図書)は8刷となった。おめでとうございます!
こやまさんは今年、米寿を迎える。ますますのご健康とご活躍を!!!(岩辺泰吏)
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