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10月例会「災害のアニマシオン」

10月7日(土)、10月例会を開きました。ショートアニマシオンは笹島朋美さんによる25周年記念誌に載っている実践の報告、アニマシオンは増田栄子さんらによる「災害のアニマシオン」でした。

■「ようこそ、うさこちゃんの世界へ」(笹島朋美)

 

 まず、笹島さんからフランスのアニマシオンとの出会いの話がありました。2015年にフランスを訪問し、学校や図書館でアニマシオンを見学・体験する中で、民主主義の重要性を実感したと言います。文化、情報を市民の手に取り戻し、生活を安定させる。図書館は、困ったときに頼りにできる場所で、世界にアクセスできる場所だったと。アニマシオンは民主主義と結びついているという話でした。

  実践報告は、1年生で取り組んだディック・ブルーナの「うさこちゃんのえほん」を使っての紹介でした。「うさこちゃんのえほん」の読み聞かせをした後、6冊の絵本から抜き出した絵を元の絵本に戻すというもの。楽しく取り組め、うさこちゃんの絵本への誘いになります。また、うさこちゃんの絵に注目させ、絵をよく見てかんたんな文章を考えるという取り組みの紹介もありました。さらに、大人向けとしてブルーナカラーの説明もありました。短時間でしたが、すぐにやってみたくなるような中身のある報告でした。

 

■「災害のアニマシオン」

   (増田栄子+岩辺・小椋・滝脇)

 まず、東日本大震災にずっとこだわってきた増田栄子さんによるブックトークがありました。増田さんがこのブックトークをするのは、3・11のことが12年前のこととなり忘れられてきているので、当時の様子を写真絵本から学んでほしいという気持ちが強いとの説明がありました。増田さんの紹介した本は次の5冊です。この5冊を写真を示すなどして語りました。

『あの日から或る日の絵とことば』筒井大介(創元社)

絵本写真シリーズ『それでも「ふるさと」』7巻 豊田直巳(農文協)

『原発に反対しながら研究をつづける小出裕章さんのおはなし』小出裕章監修 野村保子(クレヨンハウス)

『ただいま。おかえり。3,11からのあの子たち』石井麻木(世界文化社)

『響け、希望の音~東北ユースオーケストラからつながる未来』田中宏和(フレーベル館)

 次にとりくんだのは、岩辺泰吏さんらによる『第二楽章 福島への思い』(吉永小百合・編 男鹿和雄・画 徳間書店)を使っての詩の朗読です。この本には、福島に暮らす高校教師和合亮一さん、詩人の佐藤紫華子さん、若松丈太郎さん、そして和合さんの指導を受けて詩を書き続けている子どもたちの詩が載っています。3人グループになり、まずこの詩集を読んでいきます。そして3人が一番良かった詩を選び、それを工夫して朗読するというアニマシオンです。発表では、それぞれのグループがその詩を選んだ理由を話し、詩を工夫して読んでいきました。これは単純ですが、その詩に愛着が沸き、それは福島への共感に繋がります。発表では、小学生が作った詩が好評でした。討論では、震災の翌年から学生とともに福入りし、読み聞かせのボランティアをしている岩辺さんから、12年経ち支援することの難しさの話もありました。詳細は次号「ファンタジスタ」に掲載します。(記録 笠井英彦)