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『コレットのにげたインコ』
イザベル・アルスノー作 ふしみみさを訳
2019年10月 1刷 偕成社
コレットは新しいまちに引っ越してきたばかり。ペットがほしいけれど飼ってもらえません。「ふん!」「いーだ!」と蹴り出した引っこし荷物のあき箱を取りに出ていくと、ふたりの男の子が近づいてきました。「やあ!」「なにしてんの?」「ええと…あの…」答えにつまってコレットは、ペットのインコがいなくなったのと言ってしまいます。一緒にさがそうと言ってくれた男の子たちに、望遠鏡を持っている友だちのところへ借りに行こうと誘われ、それから次々に近所の子どもたちと出会います。それぞれに聞かれたことに答えているうちに、インコは青くて、ほっぺた
が黄色くて、名前はマリー・アントワネットということに。さらには鳴き声、大きさは…、背中に乗ってパリや日本にまで行ったことになってしまって。思わず出てしまった小さな「うそ」の行方は?絵も色もとてもシンプルですが、想像がふくらむにしたがって描かれるインコの姿が面白く、どんな終わり方をするのか楽しみになってきます。近所の子どもたちの姿もあたたかい一冊です。(大谷清美)
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