6月4日特別例会を開きました。今回は絵本作家とよたかずひこさんによるお話と紙芝居の実演、絵本の読み聞かせでした。
とよたさんは1947年生まれ。イラストレーターを経て絵本作家になりました。絵本作家になったきっかけは娘さんに絵本を読み聞かせしたことだと言います。これなら僕にも描けるんじゃないかと。デビュー作は『ぼくはやっぱりとりなんだ』(1983年)で、それ以後100冊以上の絵本、紙芝居を描いています。
今回、紙芝居の実演では『ひこうきくんとおふねさん』、『はい、タッチ』、『でんしゃがくるよ』、『にょろにょろり』の4巻。絵本の読み聞かは『でんしゃにのって』『バルボンさんのおでかけ』、『どんどこももんちゃん』の3冊でした。とよたさんは幼稚園や小中学校、高校でも紙芝居の実演や絵本の読み聞かせをやっていて、その実演や読み方がとても上手です。これは聞いていてとても心地良い時間でした。とよたさんが対象にしているのは2歳児向けの話ですが、一緒に読む大人に面白さ、良さがわかってほしいということでした。紙芝居の実演、絵本の読み聞かせの後、それぞれの作品についてのお話がありました。例えば、『はい、タッチ』が生まれた話。とよたさんは近所の子どもたちと野球(三角ベースボール)をずっとやっていると言います。一緒にやるのは小学生で、その小学生が中学になると勉強や部活の関係で野球に来なくなる。その来なくなった中学3年生と道でばったり再会した。その時、何も語らずハイタッチをしたと。この一瞬がとても嬉しくてこの作品が生まれたということでした。大ベストセラーになった『どんどこももんちゃん』は、親も楽しめるように、読んでいる大人が楽しんでくれたら赤ちゃんも喜んでくれるのではないかという思いで描いたということでした。とよたさんの実演や読み聞かせ、作品に繋がるお話に魅了されたあっという間の2時間でした。詳細は機関紙『ファンタジスタ』に掲載します。
(記録:笠井英彦)
【参加者の感想】
○作品づくりのお話を直接うかがうことができ、とても貴重な機会となりました。楽しいお話がいっぱいで語りも心地よく参加してよかったです。(O)
○ほぼ2時間たっぷりお話を聞けて良かったです。とよたさんのお話は、紙芝居や絵本の楽しさの根本にせまるような気がしました。すばらしい企画をありがとうございました。(S)
○日常の小さなできごとが一つの作品に昇華していく長い課程を知ることができとても興味
深かった。次々と語られる話にひきこまれ、あったいう間の時間だった。(S)
○とても楽しくおはなしをきくことができました。バルボンさん、ももんちゃんの楽しさを
再確認できたこと、きびしい眼で見てほしいという言葉をきいて感心しました。(O)
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