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今こそ読もう、この1冊!!42

『1/4の軌跡「強者」を救う「弱者」の話』山元加津子著 マキノ出版

2010年06月

 

 養護学校で教諭をしていた山元さんと子どもたちとの交流をつづり、命の尊さを説く心温まる内容の本です。 障害がありながらも力強く生きている子どもたちとインカ帝国や宇宙の神秘とのつながりを紹介し、一人一人の存在理由に及ぶまでスピリチュアルな視点から探っていきます。障害児がこの世に生まれてきた意味。「ただかわいそう「人権問題だけではない、もっと大きな人類史的意味がある。

 

マラリアにかかっても死なない部族の人々の血液を調べたら、4分の1の確率で障害をもった人々がいたと言います。この人々は障害があってつらい人生を歩まざるをえないけれども、その人々が部族に彼らの血液遺伝子を伝えていかなかったら、部族全体がマラリアで全滅していました。この「4分の1」が奇跡を生んでいる。これが本の題名になっています。映画でも話題となりましたが、山元さんこの1冊、また他の本(詩集)などもおすすめです。(藤條)