4月特別例会「講演:画家かすや昌弘さん」

4月例会レポート 『ごんぎつね』へ愛をこめて

昨日はアニマシオンクラブの4月例会だった。光村図書国語の4年生「ごんぎつね」、6年「やまなし」など教科書の挿絵も担当されている画家・かすや昌宏さんに講演をお願いした。「〈絵本の絵〉〈教科書の絵〉~その楽しさ、むずかしさ」。とても刺激的なまなびになった。

 「ごんぎつね」の教科書の絵はもう50年たつそうだ。作品世界にこだわり、舞台である半田市に通い、土地の研究家と交流し、文献を調べ、納得するまでイメージを広げていく。例えば、兵十が川でうなぎと共にびくに入れた「きす」はどんな魚か。本来は海水魚であるきすが淡水の川にいるはずがない。教科書の解説では「はや」のことを地元ではそう呼ぶとかかれている。かすやさんはそれに納得せず古書店回りもして調べている。そして、絶滅品種である「アユモドキ」であろうとする。

 兵十の家、「赤い井戸」、火縄銃をどこにどう描くか…等々、一つ一つに尽きないお話が続いた。これを先に聞いていたら、授業はまったく違ったものになったなあと思った。

 読者の読みを干渉しないように節度をもって描いている、先生と子どものやりとりに介入しないように配慮しているとの言葉に感銘を受けた。終わって茶話会をもって、感想を述べ合った。

 個人的には、明治学院大学で1年生必修の「国語」で教えた女性が2年目の教師となって学年主任と共に参加してくれたことが格別にうれしいことだった。くわしくは、次号「ファンタジスタ」で。(記録:岩辺)

次回は512日(土)13301630

明治学院大学白金キャンパス2号館2202教室

「音をさがそう

――『わたしたちの種まき』でアニマシオン」

アニメーター=渡部康夫

ショートアニマシオンは「漢字をちゃんと学ぼう」(岩辺)

参加費:500

 

参加者による「おすすめの本1冊」があります。