2月例会「外国の昔話でアニマシオン」

2月例会は210日 明治学院大学白金キャンパスの教室で行われた。ショートアニマシオンは「世界の絵本」。アニメーターは平島さん。『おんなじ、おんなじ! でも、ちょっとちがう』を2冊並べて、対話の部分を読み比べることによって生み出される「ちがい」に注目させた。そして、外国の絵本を1冊ずつチームで選ばせ、その主人公に手紙を書くという手法で親しみを持たせていくという展開だった。

ワークショップは「外国の昔話でアニマシオン」。アニメーターは栗原、千田さん。膨大な昔話を読み込んで、3冊ずつ地域に分けてその共通性・特徴を見出していく方法。おもしろい発見がたくさん発表された。3冊の向き合わせによって同じ地域(例えばアフリカ)であっても、多様な発見が見出された点が評価された。

 

 千田さんが始めに、「太陽」の描き方の違いに注目して地域性を発見させた展開も斬新だった。

また栗原さんは導入としてモンゴルの昔話を紹介するのに、友人から借りたモンゴル服を着て登場し、会場を魅了した。しかし、地域性(例えば、アフリカは原色系、自然とのかかわりが多いという既知の認識(ステレオタイプ)によりかかりがちなことになる点、「アフリカ」という広大な地域をひとくくりにする提供の仕方の問題などが協議で指摘された。アフリカには54か国が存在する。

 北アフリカと中部、南部アフリカでは気候も歴史も異なる。「アジア」というひとくくりでは、日本とインド、フィリピンと中国等を一つには括らないだろうという指摘であった。

*ステレオタイプの克服については

『子どもの心に本をとどける30のアニマシオン』第1章を参照ください)