場所:未定
前半:教えて「平和」ってなに?(岩辺)
後半:小学校1年生とアニマシオン(笹島)
参加費:1000円 500円(会員) 学生無料
お問い合わせ先 hidehikok@yahoo.co.jp 笠井
■菊池好江さんによる紙芝居の実演とお話
5月4日(土)5月特別例会を開きました。今回の特別例会は菊池好江さんによる
紙芝居の実演とお話です。菊池さんは「紙芝居を演じる会ひょうしぎ」会員で、さま
ざまなところで紙芝居を演じています。私たちが2019年に発刊した『アニマシオンで
道徳』(かもがわ出版)でも44の紙芝居の作品を紹介してくれました。連休中でしたが、菊池さんによる特別例会ということで、教師や図書館司書、学生、菊池さんの
ファンなど多くの方の参加がありました。
まず、菊池さんが話したのは絵本の「読み聞かせ」と紙芝居を演じることの違いです。絵本はじっくり絵を見て読むもの。紙芝居は読むというより演じるものということ、紙芝居の演じ手はその作品の絵と脚本を理解し、聴衆を意識して演じるものだということです。その違いを菊池さんが好きだという韓国の絵本『せかいのはてまでひろがるスカート』と比較して説明がありました。
菊池さんが今回演じたのは「こぎつねコンチとおかあさん」「やすこちゃんがわらった」「おふくろとおに」「りょうかんさま」「やまなし」の5作品です。菊池さんは、それぞれの作品を演じた後、その作品について、作品が書かれた時代背景や作者の経歴、作品の良さ、演じる上での注意点などの話がありました。例えば「こぎつねコンチとおかあさん」では、左で絵を抜いていくので主人公は左向きになる。抜くときに途中でとめるなどの技術がある。何気ない話だが、お母さんがコンチの気持ちを受けとめるとてもいい話なのでその気持ちを踏まえて演じている等々。
森のなかでみつけたものは?
『森のなかでみつけたよ』
ヴォルフラム・へーネル文
アレックス・デ・ヴォルフ絵
酒寄進一訳、ほるぷ出版97.12
アンデルスは「からだが小さくて、やせっぽちで、かおはにきびだらけ」。友だちは、サッカーにも入れてくれない。そんな冬の雨の日、一人で森へ出かける。「春をさがしに」。
森のなかには川があって、ぼろい橋がかかっている。向こうには「かわり者で、あたまがおかしい」ヤスパーといううわさの男が住んでいる。「魔女がばけたネコをかっているとか」……。
でも、アンデルスはへいき。「川むこうに春がきているかどうかたしかめるんだ」と、渡っていく。雨は雪になる。立ち尽くしたアンデルスは上着のポケットからチョコレートを取り出すと、そこにウサギがやってくる。半分ずつにして食べると、うさぎは去って、アンデルスは雪に埋まる。それを助け出したの……。そして、アンデルスが確かめた真実とは……。「森のなかで、アンデルスが見つけたものとは何だろう?」と話しあってみるのもおもしろい。いじめっ子との和解まで進む物語。懐かしさのある絵がいい。
(岩辺泰吏)