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7月例会「Youは何しにカナダへ」

youは何しにカナダへ」

 74日(土)5ヶ月ぶりの月例会を開きました。新型コロナ感染が再び広がる中での開催で、人数制限や検温、マスクの着用などの制約がありましたが、皆が集い、共に学ぶことの楽しさや充実感を実感する貴重な時間となりました。

 今回は、事務局メンバーの藤條学が1年間、家族でカナダでの体験をした報告でした。藤條学(以下TJ)、奥様のAKIKOさん(東京都小学校教諭)、息子さんのMINATOくん(現在小学校6年生)の3人が、カナダの美しい自然の画像や学校生活の動画、それにワークショップも入れて、わかりやすく、楽しく報告してくれました。カナダの学校を知ることで驚き、学び、考えされた、あっという間の3時間でした。以下、報告の要旨です。

 なお、TJ一家がこの報告で使用した資料は『ファンタジスタ』101号(54ページの資料)として会員には送付いたします。会員外でほしい方は笠井まで連絡してください。500円でお送りします。

【どこに行ったのか】

・1年間カナダには、東京都のインターンシッププログラムを利用し、学術休暇という形で

 行くことができた。

・家族を受けて入れてくれたのは、バンクーバーから1000キロメートル北上した小さな村の

 Babine Lake Elementary Secondary Schoolで、5歳から18歳までの小中高約40名ほど

 通っている学校。自然豊かな村の学校で先住民が多い。

【学校の様子】学校の動画を見て説明がある。

・学校はとても広くてしっかりした建物。

・朝、登校したら学校で朝ごはん。シリアルやヨーグルト、果物などを自由に食べられる。

 (国の政策)

10歳以上のクラスは、まず体育(PE)をして楽しく体を動かす。これによって子どもたちは目

 覚めていく。日本では技能の向上が目的となるが、とにかく楽しませることが主目的。

 ゲームの勝敗にもこだわらない。

・教室は広くて、いろいろな部屋がある。いろいろな席もある。

・サポートティーチャーが多くいて、先生方を支えている。78歳のベテランのサポート

 ティーチャーもいる。

・金曜日は半日。映画を観る時が多い。

・ランチは無料。ここにもサポートティーチャーがつくので、先生方は昼食休憩。

・金曜日に帰りの会があり、そこで1週間でよく頑張った生徒が表彰される。

 先生からアイスクリーム券などが与えられる。

・統一テストなどがなく、生徒は成績をあまり気にしない。

・学校には何を持ってきても良い。おじいさんに作ってもらった木刀を持ってきた生徒もいた。

・昼休み、校庭ではいろいろなことをして遊ぶ。ブランコ、そり、遊具遊び。

・授業中でも何を飲んでも良い。ホットチョコレートを飲んで授業を受けたり、先生から

 グミをもらったりもしていた。

 

 

【先生たちの生活】

・勤務時間は朝8時から午後3時15分と日本に比べてとても短い。

・授業の準備などもこの時間内でやるため、授業中に準備している先生もいる。

・子どもと同じ学校で働くのが当たり前で学校の近くに住んでいる。

・サポートティーチャーが多く、個別指導をしたりグループで教えたりしている。

・カウンセラーがたくさんいて、個人を大切にしている。

78月は夏休みで、この期間はアルバイトをしてもよい。

【藤條一家はどんな授業をやってきたか】

・ジャパニース・カルチャー・レッスンという授業を受け持ち、以下のような授業を行った。

 組紐、演劇、絵手紙、数のゲーム、巻き寿司作り、紙芝居。習字、牛乳パックでのおもちゃ

 作り、紙相撲、本格的な相撲、音楽の授業(この学校では音楽がなかったため)

【学校が大切にしていること】

・この学校が大切にいていたのは体を動かして楽しむこと。

・カナダはICT最先端の国でも読書を大切にしている。あえてアナログな時間を取っている。

・農作物を作ったり、またコンポストで堆肥造りなどもやっている。

・行事では終業式、ハロウィン、クリスマスが大きな行事。ハロウィンでは、先生方も生徒も

 朝から仮装してきて、その姿で授業を受ける。

【アボリジニー】

・カナダの先住民(ファースト・ネイションズ)でかつて白人がひどいことをしたということで

 カナダ政府によって保護されている。リスペクトされている。

・アボリジニーエディションやアボリジニーデイ、サーモンリリースデーなどの行事がある。

 言葉を残すこともしている。

【トラブルはなかったか】

 

TJが雪の中の運転で事故を起こし、瀕死の重傷をおったこと。4週間の入院生活。

【カナダの子どもたちのおすすめの一冊】

子どもたちが推薦した『AHCHOO』『OOPS』『HICCIP』を画像で紹介。

WHO TOOK THE COOKIES FROM THE COOIE JAR?』を使ってのワークショップ。

(略)

1年の研修を終えて何を思ったか】

AKIKO)「まだまだ元気」カナダの女性はとにかく元気だった。前向きに取り組めると思った。Hugを大事にしたい。人間は温もりで助けられることを学んだ。

MINATO)学校の先生や生徒みんながやさしかった。英語がわからなくてもやさしく説明してくれた。食べ物も美味しくてよかった。

TJ)価値観を見直した。今まで承認欲求が強かったが、自発性、自主性が大事だとわかった。見返りを求めるのではなく、自分がやりたいことをやることの大切がわかった。そしてフレームよりもマインドを!

【会場の質問に答えて】

「図書館の設備などはどうか」

・図書館も学校の図書室もとても充実している。カナダではITCに力を入れているが、アナログ

 の読書にも力を入れている。学校の教室や廊下などどこにでも本が置かれている。

「教師の働き方はどうか」

 

・教師は個人の時間をとても大切にしている。8時間働き、8時間は自分の時間をとり、

 8時間睡眠。この8・8・8をとても大切にしている。5時には夕食を取り、それ以後は

 自分の趣味の時間にしている。とても人間らしい生活だと思う。

■参加者の感想から

○家にとじこもっている生活の中ですてきな時間をもらった。自然と人のゆたかなくらしを

 見せてもらって、すごく元気をもらいました。コロナの中で、気持ちまでとじこめられている

 日本の子どもたち。直接話を聞くってやっぱりちがいますね。

 例会を工夫して実現してくれてありがとう。(S

○カナダの子どもたちや先生たちの話を聞いていたら、自分がいろいろなことにガチガチに

 しばられているんだなということに気づかされました。ルールにきびしい日本は他人に

 きびしいですね。有意義なお話をありがとうございました。(A

○楽しいお話をありがとうございました。ご一家が力を合わせ学び苦しい時を乗り越えられた

 ことが伝わって家族のよりよいあり方に感動しました。文化の違い、生き方の違い、働き方

 の違いの中で得られたものの大きさが伝わります。さらに多くの事をうかがいたいと思いま

 した。(N文責:笠井英彦

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コメント: 1
  • #1

    岩辺泰吏 (水曜日, 08 7月 2020 14:27)

    驚くことばかり。小中高校、特別支援まで地域の全ての子どもの学び・育ちの場となっている学校。朝の食品提供、フルーツ、ランチ…。遊びに始まり、スポーツで終わる。体を動かして目覚めさせ、スポーツをして「楽しかった、また明日!」という感覚で帰る。8時間働き、8時間眠り、8時間は家族と自分のために過ごす。納得ではあるが、日本ははるか遠くに置き去りになってしまった。なにがこうさせたのだろう・・・。
    ワークショップも楽しかった。やはり、顔を合わせて協同の時間を過ごすことが人生を豊かに彩るんだなあと思う。藤條さん、ファミリーみなさん、ありがとう。